「秘」という神秘的な字はとある一文字を足すことによってとても残念になる

「秘」という字に対して、勝手に素敵なイメージを抱いている。

秘密や秘宝といった、見るだけでワクワクするような字面に冒険心が煽られる気がするのだ。

こんな感じの例文が特にぐっと来る。

・秘密の部屋と僕の甥
・孫の秘密の宝箱
・秘密から始まる恋(甥)
・秘めたるパワーが今、解放されようとしている
・伝説の坂に秘めた想い 〜サイレント・ラヴ〜
・秘宝館

どうだろう。このような文章を見ると、心が沸き立つという人も多いはずだ。

なので僕は「秘」という字に対して、エキゾチックでロマンチックでアラビアンチックな感じがして、いつ見ても素敵だな、なんか良いなと感じる。

おそらく前世は、世界の秘密を解明しようと地球上を探検しまくった挙げ句、あと一歩ところで無念の死をとげた名のある冒険家だったに違いない。こたつの下やタンスの中などの、狭苦しい空間にいるとやたら落ち着くのは冒険家の魂が宿っているからに違いない。きっとそうに違いない。

ところが、この素敵な字である「秘」にとある字が合体してしまうと、さあ大変。とても悲しいことになってしまう。

その字とは「便」だ。

あんなに素敵な文字が、素敵な秘密をたくさん詰め込んだ、夢と希望のあふれる字が、なんということでしょう「便秘」というとても残念な字面になってしまうのだ。

素敵なものを秘めるために生まれた素敵な字のはずなのに、便を秘めてしまうなんて。ああ、ジーザス。ああ、ゴータマ。

秘密のときの「秘」と便秘のときの「秘」ではまるで表情が違う。

これが秘密の「秘」

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ファンタジックでサディスティック、それでいて、ごまスティックのような、ときにはササミスティックの優しさも感じられるのではないでしょうか。

秘密の「秘」にはすべての可能性が秘められていると言っても過言ではない。

一方、便秘の「秘」はどうでしょうか。

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カッー! カッー! カッー! 

ケケーッ!

グエッグエッグエッ

グギャギャーッ! 

ドベシャーッ!

という、怨念、恨み、辛み、硬さ、汚れた便器、安い消臭剤の匂い、などが感じ取れる。恐ろしやの一言やもしれぬ。

まとめ

「秘」という字は不憫だナァ。「便」という字がこの世に存在しなかったら、素敵な「秘」のままでいれたのにねえ。

不憫だねえ。

 

 

ここまで読んでいる人がいるのか? 突然の便秘の豆知識コーナー!

便秘になりがちな僕が知っている、便秘の豆知識を言っていくコーナー。役に立つか立たないかは、あなた次第です。

・カフェインは良かったり悪かったりする
・食物繊維も良かったり悪かったりする
・うつ伏せになってゴロゴロしていると腸が動く気がする

カフェインを摂取すると大腸が刺激されるという噂があるが、カフェインを摂取しすぎても、利尿作用により体内の水分が少なくなってしまう場合もあるので要注意。

食物繊維は不溶性と水溶性があり、便秘の症状によってどっちを摂取すると効果的なのかを考えないといけない。間違ってしまうと、便秘症状が悪化してしまう恐れもある。恐ろしいぞ食物繊維。ただそれっぽいものを食べてればいいとは限らないようだ。

以上のように、便秘に良い飲み物食べ物はこれ! とは一概には言えず、素人では難しい。なので僕は、うつ伏せになってゴロゴロするのが一番おすすめである。一番ラクだし。考えすぎてもストレス貯まるし。便秘の原因はストレスも関係しているとも言われているし。

 

もう寝るし。

稲川納豆

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この話はですね、今朝5時頃、僕が体験した話です。

仮に僕のことをAさんとしておきましょうか。Aさんはこの日はお休みで特に予定はなかったんですが、朝方パッと目が覚めてしまった。

もう一度寝ようかどうしようかと迷っているうちに、眠気も無くなってきたのでじゃあこのまま起きるかってことになったそうです。

Aさんは普段、朝食をたくさん食べるのですが、その日はあまり食材がなく、白米と納豆、小ナスの漬物だけでした。

なんだ、今日はこれだけか。とちょっとがっかりしたそうです。

でもね、せっかく用意してくれた朝食ですし、たまには質素な食事も健康に良いだろうということで食べようかってことになりました。

Aさんは朝食の前にコップ一杯の水を飲むのが習慣らしく、さっそくコップにアルプスの天然水を注いだ。

冷水と温水をボタンひとつで出せる、ウォーターサーバーのありがたみを感じながら、ゆっくり味わって飲んだそうです。

一口飲む度に「あー、睡眠で乾いた体に染み込んでいくなー」なんて考えながら、ゴクゴクゴク、と飲み干しました。

寝起きにコップ一杯の水を飲むと、内蔵から体が起きて朝から体調も良くなるんだ。

そんなことを言ってましたねぇ。

水を飲んだので、今度は納豆を準備することになりました。蓋をパリパリっと外し、透明のビニールと辛子とタレを取り出す。

このとき、ビニールに納豆の糸がネバァーっと絡みついてくる。

「凄いな、美味しそうだな。速く食べたいな。」

そう思ったそうです。

カラシとタレを入れ、混ぜようかなと思ったそのとき! なんだかいやーな予感がした。

ネギがないんだ。

納豆をこれから食べるっていうのに、どこを探してもネギがない。

おかしいな、変だな。

納豆といったらネギを入れるのは当たり前だと思っていたAさんは「あれ? ネギはないの?」と聞いたそうです。

そうすると奥さんに「ああ、忘れてた・・・」と言われて、Aさん背筋につめたいものがスーッと流れたそうです。

「こいつ、生きた人間じゃない・・・」

と、思った瞬間、キッチンから髪の毛がボサボサの奥さんがググーッと目の前に来て

「納豆にネギなくてもよくない?」

 

ぎゃーーーーーーっ!

 

Aさん思わず叫んだ。だってまさか納豆にネギを入れないなんて。

ううぅ。。。恐ろしくて体の震えが止まらなかったそうですよ。でも、朝食は食べなくちゃならないですからね、体の震えをなんとか抑えて、納豆をご飯にかけたそうです。

その瞬間、、、

 

グワァーーーー!!

 

っと納豆の美味しそうな香りが、Aさんの顔面をググーッとわしづかみにしてきた。

「美味そうだ、美味そうだ、美味そうd・・・」

無意識のうちにつぶやいていました。そこからの記憶は覚えていないそうです。

でもね、納豆が美味しかったということだけははっきりと覚えていたそうですよ。ネギが無くても納豆はやっぱり美味しいんですよねぇ。。。

そんなお話を聴かせてもらいました。

 

霧の濃い山にて、天狗修行中の男性に遭遇!??(ただ筑波山に登っただけの話)

普段ランニングすらしていない私だが、突然トレイルランニングがやりたくなった。

トレイルランニングとは、簡単にいうと山をランニングするスポーツである。

山に身を任せて走ってみたいと思った35歳、男性、中肉中背。自宅にあるワークマンウエアを装備して、平日早朝の筑波山にむかった。2020年、曇天の夏のことであった。

午前4時に起床、早起きした満足感にひたりながら30分しばし横になってボーッとする。決して二度寝ではない。

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朝焼けのオレンジがいつもより眩しく感じる、特別な一日になりそうだ。

一通り着替え終わり、外を眺める。

「休日の朝っぱらから、本当にこれから山に行くのか」

いつもの感情が襲ってきた。私は出不精なのだ。休日はなるべく自宅でゴロゴロしていたいと思っている。

しかし今年は2020年、キリが良い。たまには自分の体に反抗してみてもいいじゃないか。

そんなことをブツブツ言いながら家を出た。10年落ちのミニバンが山に向かって走り出した。

途中、セブンイレブンでオシャレにモーニングと洒落込んだ。略して「SOM」だ。気合のコーラと、おにぎり2つを食べて気分もやる気も満タン。

時刻は5:30、このまま帰宅してもう一度寝ても誰も文句は言わないし、個人的にはもういいかなと思っているが、今年は2020年、キリが良いので・・・。

シャシャーっと運転して1時間後、筑波山に到着した。

登山口付近の駐車場に入るが、問題発生。小銭が足らずコインパーキングに駐車できない。おにぎりをふたつも買ったせいだ。

完全にやる気を失ってしまい、このまま帰宅してもう一度寝ても誰にも文句は言われないが、今年は2020年、キリ・・・。

隣のコインパーキングに無事駐車することに成功。山に入る以前からトラブルに合うなんて、今日は本当に特別な一日になりそうだ。この田舎でコインパーキングをハシゴするなんて初めての経験だった。

駐車場には私以外にもすでに2、3台の車が停まっており、こんな平日の早朝から山に来るなんてどんな暇人なんだと思った。

薄々感じていたのだが、霧がすごい。濃霧という言葉が赤ちゃんに感じるくらい霧がすごい。とにかく周りが真っ白だ。しかし、これは登山あるあるで、頂上につく頃にはどうせ晴れて最高の景色が見れるんでしょ? 分かってるって。

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駐車場でパチリ。この駐車場もそこそこ高い場所にあるのだが、霧のせいでまったく山感が無い。

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あの世まで繋がっていそうな登山口。メガネは眼鏡市場で買ったものだ。

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ちょっと登った場所でパチリ。山のパワーを全身に浴びているポーズ。
いよいよ、人生初のぶっつけ本番トレイルランが始まった。ゴツゴツした岩をひょいひょいと飛び越えながら、軽快に頂上を目指す!

・・・・・

はずだった。

現実は厳しいものだ。自動販売機の当たり判定くらい厳しいものだ。

まったくひょいひょいではない。高く、不安定な、終わりのない階段を小走りで永遠に登り続けるような感じ。簡単に言うと、片足スクワットを交互にずっとやっている感じ。

おまけに、足元は前日の雨で完璧にぬかるんでいる。

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無敵だと思っていた地下足袋も、濡れた岩の上はめちゃくちゃ滑るの巻

開始5分でリアルに心臓が爆発しそうだ。尋常じゃなく脈打つ心臓の鼓動を感じながら「これはヤバい」と思った。トレイルランを登山の小走りバージョンくらいにしか思っていなかった私は完全にアホである。

そんなこと考えている間にも、さっきスタート地点で爽快に追い抜いたおじいさんが後ろから迫っている。私は葛藤した。

まだ10メートルも登ってないし、このまま引き返して帰宅して寝ても誰にも文句は言われない。しかし、今年は2020・・・。

早々にトレイルランは諦めて、ゆっくり登山に変更した。人間諦めが肝心である。

ゆっくり10メートル登っては休憩し、またゆっくり10メートル登る。それでも心臓はバクバクで、トレイルランやってる人ってすげーなと思った。

しばらく登っていて気づいたことをひとつ言います。

登山あるある
「大きな木を見つけると、手を当てて上を見上げがち」

そんなしょうもないことを考えながらまた登っていく。

ところで、有名っぽいどこぞの登山家の人が「山を登ると無心になって、自分と向き合うことができる」と言っていた。

とんでもない。そんなことができるのは熟練の登山家だからであって、ズブズブの素人だと無心にすらなれない。

歩けば「疲れた」という言葉が浮かんでくるし、止まると「蚊」が襲ってきて鬱陶しいとイライラする。蚊よ、血を吸うついでに疲れも吸ってくれ。

午前8時前、頂上までもうちょっとというときに、それは聞こえてきた。

ブォオーー! ブォオーー! という、ほら貝の音。

霧がかった山中、周りには人っ子一人いない。そして、めちゃくちゃ座りやすそうな大木。

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天狗だ。

絶対に天狗の仕業だ。天狗が私をさらいに来たんだ。。。

ビクビクしていると、その辺に散歩に行くような普段着のオジサンが山道を下りてきた。しかし、首には大きなほら貝を下げている。おそらく人間ではないだろう。

するとその瞬間、私の体は金縛りにあったかのように動かなくなった。彼はすれ違いざまに頭をすっと下げ、私の横を通り過ぎていく。

どれくらい時間がたっただろうか、気づくと体が自由に動く。慌てて後ろを振り向くと、もうすでに姿は無かった。

山は不思議な事が起こる。

 

みたいなことを妄想しながら歩くと、登山は楽しいぞ。

天狗の大木から10分ほど歩くと、筑波山一の奇岩「弁慶の七戻り」に到着。

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今にも崩れ落ちそうな岩に、あの弁慶が七回も通るのを躊躇したという伝説の場所である

ここでよく「俺は100戻りー!」とか言ってふざける奴がいますが、私です。

確かに弁慶の七戻りは怖い、もしかしたらこの瞬間に崩れてしまうのではないか、という恐怖もあった。しかしこのときは、後ろをブンブン飛んでいるハチのお化けみたいな虫のほうが怖かった。

ハチのお化けからダッシュで逃げ、疲れたので岩に手をついて休もうと思ったら、今度はクモのお化けみたいな虫がいた。

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わからないので調べると、ザトウムシという虫らしい。調べてもやっぱりわからなかった。

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ヒゲのパワーアップキノコ似のキノコ

これを食べれば元気になれるだろうか。どうやら何者かが食べた形跡がある、健康でいることを祈る。

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山頂付近にいたコクワちゃん。寂しいので相棒として連れて行くことにした。

10数メートル登ると、やっと山頂に着いた。

筑波山は標高はそこまでではないが、頂上からは関東平野を一望することができる。340度くらいのパノラマは、今までの疲れを吹き飛ばしてくれる絶景だ。

と晴れた日なら誰もが思うことだろう。

ちなみに、この日の頂上からの風景はこちら。

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真っ白

なーんにも見えない。自分が今どこにいるのか、どれくらいの高さにいるのかもわからない。

まあ、登っている最中から薄々ね、薄々アレかなとは思っていたけど、ここまで薄々とは思いもしなかった。

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コクワもショボン

頂上についたときには、トレイルランニングがしたいから山に来たんだという理由は一切頭に残っておらず、とっとと下山してコーラ飲みたいと思うのみであった。

帰りに山の自販機で、リアルゴールドを買った。160円。

 

コーラじゃないんかい。

ヤマザキパンの美味いやつ!スペシャルサンドの「スペシャル」ってなに? 調べたら熱い時代背景が見えてきた

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ヤマザキパンの超ロングセラーである「スペシャルサンド」、発売からなんと約42年も経っている。

ネット上の情報を見ていると、おそらく1968年頃に発売されたのではと言われている。ヤマザキパン公式サイトによると、関東はもちろんのこと関西よりも西の地区でも発売されている(九州地方は除く)

日本国民に古くから愛されているといっても過言ではないスペシャルサンドだが、ここでひとつ疑問が浮かんでくる。

スペシャルサンドの名前の由来ってなんだろう?」

メロンパンならメロンの形をしている、アンパンならアンコが入っている。ジャムパンだってカレーパンだって、なぜその商品名なのかは一目瞭然だ。

しかし、このスペシャルサンドの見た目からはスペシャル感はあまり感じられない。正直レトロパンの方がしっくりくる。

見た感じただのクリームサンドなのだ。それなのにスペシャルサンド。一体なにがどうなってスペシャルサンドになったのか。

発売当初の時代背景

1968年は世界レベルで大衆の異議申し立て運動が活発化した年だった。(Wikipediaより)

スペシャルサンドが最初に発売されたとされる1968年は、学生運動が盛んな時代。日本で有名なものだと東大闘争、日大闘争など。全共闘とかなんとなく聞いたことある人も多いはず。(この辺を細かく説明するとものすごい大変なので知りたい方はwikiとかで調べて)

すごいシンプルに解説すると、当時の学生は学校や教師に従うだけの存在だったが「それちょっとおかしいんじゃないの?」と、日本だけじゃなく世界的にも大きな声を上げるようになった。

日本以外でも、パリでは五月革命という学生運動がおきたり、アメリカではベトナム反戦運動とヒッピーの思想がリンクして、ヒッピー文化が急速に普及した。

ヒッピー文化とは、自分を解放して自由と他人を尊重するというような生き方。性の解放・フリーセックス・大麻などのドラッグ解禁・男女平等・差別の廃止など。

ヒッピーたちは、それまでの社会の規範から自分自身を解放し、自分で自分の道を選び、人生の新しい意味を見つけることを自発的かつ主体的に追求した。(Wikipediaより)

ロック熱が世界的に広まったのもこれくらいの時期なので、この時代の若者は世界的に熱かった。

同時期の「食」事情

ボンカレー発売
・牛丼吉野家スタート
・子供の好きなおかずが、卵焼きからハンバーグへ
・カール・キャラメルコーンが発売

今でも人気の商品はこの時代からあったというのはなんだか感慨深い。カールは残念だが、吉野家は今でもよく行く。ボンカレーも気づいたら家にある。キャラメルコーンは子供が100パー喜ぶ。

このような強敵揃いのロングセラー戦国時代に、おそらくスペシャルサンドも発売されたのかもしれない。

気になる名前の由来

スペシャルサンドをよく観て欲しいのだが、あんずジャムがある真ん中部分が何かに似ているような気がしないだろうか。

白いクリームの上に赤いあんずジャム(昔は真っ赤なチェリー)が乗っている、

日の丸である。

1968年は学生運動、反体制の時代といってもよい。これまでの社会と戦って、この国を変えようと立ち上がった人たちがいた。この先の日本をより良い特別な国にしたい、スペシャルな未来を作りたい。

このパンは、そんなスペシャルな思想をつつんで両側から(サンドして)支えたい。日本の未来をスペシャルサンドして応援したい。

という想いから、命名され発売されたパンなのだ。

ヤマザキパンのその想いが伝わったかどうかは定かではない、しかし、発売から42年のロングセラー。

それはもう、商品の想いが日本人に届いている証拠なのではないのだろうか。。。。

みたいなことを、この前友人に熱弁したら引かれました。

スペシャルサンドの由来をシンプルに考えてみた

ぶっちゃけスペシャルサンドの名前の由来はすごくシンプルで、「スペシャル」とつけることによって商品名にインパクトを出したかったのだろうと思う。

当時は今みたいにスイーツみたいに派手なパンも無かっただろう。コッペパンホイップクリームとあんずジャムをサンドして、真ん中に真っ赤なチェリーをのせることでショートケーキのような見た目のインパクトを出しつつ、名前にもインパクトを出したのではないだろうか。

発売から42年も経っているのに、食べれば気分はスペシャルだ。

ふんわり感をまとって人気者になろうとしたらダメ人間が露呈して寝ることにした

 

ふんわり感をまとった人は、万人に好かれ誰も傷つけることなく人気者に成り上がる。無敵と言っても過言ではないだろう。

だから私もふんわり感をまとって人気者になりたい。切実になりたい。男だけど。

人気者になって、その人気を両手にブンブン振り回して世の中を生きていきたい。仕事が向こうからひっきりなしに舞い込んでくるタイプの人気者になりたい。

最終的には、適当に撮った写真に適当にコメントつけたら、お金がジャンジャン稼げるような人気者になれば人生も上がりと言っていいだろう。

しかし私は、そんな人気者になるには圧倒的にふんわり感が足りていない。まずは自分にどんなふんわり感が合うのかを考えたほうが良いだろう。

外見をふんわりさせてみる。

見た目がふんわりしていると、最も人気が出やすいと思う。そのふんわりの中に鋭い考えや意見を持っていたりすると、世間のみんなはメロメロ(死語)だろう。

おっとりふんわりしていると見せかけて、共感性が高かったり、日本の制度に関してはっきりとした意見があると「こいつ、ふんわりした見た目だけど、自分ってものを持ってやがる!」と、日本の政治などに関心のある層からの信頼も得られる。

頭の硬い層に対して、まずは見た目で下げておき、中身で評価を上げることによって、カウンター的に高評価を得ることができる。

さらに政治や制度のことなんて全く関心のない層にも、その見た目によって「難しいことはよくわかんないけど、ふんわり感が好き」という評価を得られる。

見た目がふんわりで中身がしっかり系は、攻守ともにバランスの取れたふんわり感と言ってもいいだろう。

中身をふんわりさせてみる。

ツンデレにも近い中身ふんわり感。

見た目はある程度しっかりしておき、中身をふんわりまったりさせることで、驚異的な爆発力を生むことができる。

たとえば、バリバリ仕事のできる女上司が、私生活だと小さい虫が苦手だったり、コンビニ袋を猫と間違えておっかけてしまうおっちょこ系だったり。

男で言えば、捨て犬をほっとけないヤンキーみたいなもの。このようなギャップが、中身ふんわり感の強みでもある。

見た目ふんわり感でもギャップを感じることができるが、あちらは「ふんわりからのしっかり」なので、「案外やるな」という見直される感覚である。

しかし、中身ふんわり感は「しっかりからのふんわり」なので勢いがつく。全力で押しても動かない扉が突然開いたら、勢い余ってぶっ飛んでしまうのと同じで、苦手だと思っていた人が、実は自分好みドンピシャの性格だったときの破壊力たるや。。。

この中身ふんわりは美人系の女優さんだとわかりやすい。バラエティ番組に出たときのギャップにやられる人も多いハズだ。

見た目ふんわり感か、中身ふんわり感か。どちらにしようか悩むところだが、ここで問題がある。

私はそもそもしっかりしていない。しっかりのかけらもない。むしろダメ人間に近い。

つまり、これではギャップが生まれない。

ふんわり見た目からの中身ダメ人間を想像してみよう。ただのぼーっとしている奴だ。ただただ周りをイラつかせるだけの存在になってしまう。

見た目ダメ人間からの中身ふんわりはどうだろうか。ただのバカだ。最低限の見た目さえも考えることのできないスペシャルダメ人間だ。なにがふんわりだ、いいかげんにしろ。

私のふんわり感をまとって人気者になる計画が頓挫してしまった。

ふと考えてみると、私は人生でなにかを成し遂げたことがないし、長いこと何かを続けていたものもない。行き当たりばったりのふわっとした人生を送っているではないか。

そう、知らず知らずのうちにふんわり感に満ちた人生を謳歌していたのだ。

ふんわり感をまといたいと思っていたが、すでにふんわりしていたのだ。

そうとわかればふんわり感を無理してまとう必要も無くなった、あとは人気者になるのを待つばかりだ。人生がふんわりしている人間がブームになるのを寝て待つとしよう。気休めに綿菓子でも食べながら。

忙しい人でも大丈夫!虫捕り時短テクニック

小学生時代、虫捕りをする度にいつも悔しい思いをしていた。

「あと少しだけ大きな網があれば、目当ての虫を取り逃がすことも無いのに!」

しかし、そんなに大きな虫取り網を買うお金は当然無く、悔しい思いをしながら、いつしか虫捕りもしなくなった。

あれから数十年、大人になったのでお金に物を言わせて「虫を3倍捕れるようになる装置」を作ってみた。

虫が3倍捕れる装置の作り方

はい、というわけで準備する材料を紹介します。

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・100円ショップで売っている小さい虫取り網3つ
・ガムテープ
・家にあるダンボールを細長く切ったもの2つ

最低でも400円くらいかかる。これこそ大人の工作だ。

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ダンボールを手の甲と肘の手前くらいの太さで輪っかをつくり、ガムテープで固定する。

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虫取り網を3つ束ねて、いい感じにガムテープで固定する。このときウルヴァリンの爪をイメージしてください。尚、イメージしなくても特に問題ありません。

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そして、作っておいたダンボールの輪っかと虫取り網を合体させる。

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網と網が重ならないように、結束バンドなどで固定するとより使いやすくなる。

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この夏、虫が3倍捕れるようになる装置の完成じゃー!

冗談みたいな見た目だけど、あなどることなかれ。なんとたった一振りでバッタが3匹ゲットできます。

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自宅の庭先でこの成果なので、本気の虫スポットで本気の虫捕りをすればかなりの数が期待できる。

どう見ても完璧だが、問題点は持ち運びに難があるのと、人前だとちょっと、いや、かなり恥ずかしいことだ。

その点を除けば、虫捕り遊びで人一倍脚光を浴びることうけあい。

ぜひお財布に余裕のある方は真似してみてください。

教室in the声優のラジオ

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あのなんとも言えない感じが好きで、当時はけっこうハマっていた。

初めて声優のラジオを聞きたのが、中学3年の頃。ブスの女子が声優のラジオを聴いているという会話を盗み聞きしたからだ。

「声優のラジオなんてなにが面白いんだ」

と思っていたが、5教科の合計が200点以下のカスみたいな僕でも一応受験勉強という強制イベントがあって、そのお供に聞き始めたのがきっかけだ。

ちなみに、アニメは全然見てなかった。見ないけど、声優のラジオが好き。声優のラジオには、そういった人を引きつけるダイソンみたいな吸引力がある。

僕がよく聴いていた時間が日曜深夜の文化放送、というかそれ以外知らなかった。30分枠のラジオが連続でやってたような気がする。「声優ラジオのゴールデンタイム、もしくは、日曜深夜のニヤニヤタイム」として、毎週末の楽しみになっていた。

しかし、この声優のラジオが終わると同時にスジャータのコマーシャルが入り、文化放送は放送休止になる。「ピーーーザザザーピーザーピーザーコーラオイシイー」みたいなやつである。

さっきまでワイワイキャピキャピと可愛い声の女性達が楽しそうに話していたのに、放送休止のお知らせが流れるとかなり切なくなったのを覚えている。さらに、日曜日なので翌日からはまた1週間学校が始まる。世間はサザエさんシンドロームだかなんだか知らないが、僕は声優のラジオシンドロームだった。「ああ、楽しかった日曜日が終わった・・・」と、かなりがっかりして眠りに落ちた。

そうなると当然月曜日は全くやる気がなく、普段から無いのにもっとなくなって地面にめり込んでいる状態だ。しかし、仮にも僕は受験生。この状態はどうにかしないとヤバいと5教科の合計が200点以下の僕でも思った。

少ない脳みそで必死に考えた。学校から帰宅しおやつを食べ、プレステで遊び、晩ごはん、お風呂とルーティーンをこなしつつそのスキマ時間で考えそして閃いた。

「カセットに録音すればいいじゃん」

カセットテープに録音して、好きなときに聴けばいいのだ。こんな単純なことに気づかなかったのは、カセットテープはレンタルCDを録音するものという固定概念みたいなものがあり、ラジオを録音するという考えが僕にはなかったからだ。

ちなみに僕が中学3年生だった20年前、時代はカセットからMDになっていたが僕の生活圏内は完全にカセット全盛期。確かにMDはあったが、録音する機器もウォークマンも高すぎて金銭的に無理だった。

なので、もっぱら使っていたのが近所で買った3000円の古いaiwaのカセットウォークマンだった。この3000円だって僕にとってはギリギリだ。

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うわぁー! まさにこんな感じ! ソニー高いからaiwaには何度も助けられた。

もちろん新しいカセットを買うお金なんて無かったので、ドラゴンボールの主題歌が入ったカセットを犠牲にすることにした。ドラゴンボールもテンションが上がるが、当時の僕にとっては声優のラジオの方が上だったのだ。CHA-LA HEAD-CHA-LAを歌っていた影山ヒロノブさんも納得してくれるだろう。

日曜日の深夜、さっそく声優のラジオをカセットに録音した。60分のカセットだったので、ふたつの番組を録音することに成功した。その日もスジャータ文化放送の休止を告げたが、こちとらカセットに声優のラジオを録音してある、もう無敵だった。日曜日が終わるというのにまったく悲しくない。なぜなら手元のカセットには声優のラジオが録音されているから。

翌日の月曜日からは、帰宅すると毎日のように声優のラジオを聴いていた。飯と風呂とトイレ以外の時間はオートリバース機能によって永遠に声優のラジオが流れていた。たったふたつの番組であったが、全然飽きない。日曜日の深夜にひっそりと聴いていたものが、平日の夕方に聴けるというだけで最高だったからだ。

そんな声優のラジオ生活も4日目になったころ、少しだけ欲が出た。

「学校で声優のラジオを聴いてみたい」

もちろん学校にウォークマンなんて持っていっては駄目だ。見つかればすぐに没収されるだろう。しかし、いつも聴いていた声優のラジオでは番組内で学園モノのラジオドラマをやっていたのだ。学校をテーマにした声優のラジオドラマを学校で聴くなんてことは夢のまた夢であったが、音源は今オレの手の中。中学3年の思い出に学校で聴いてやろうと決めた。

そんなわけで、さっそくシュミレーションを行った。作戦としては、バッグに忍ばせたウォークマンのイヤホンを外側に向けて音量を最小にする、そこに耳を当ててバッグ越しでラジオを聴くというものだった。

この007もびっくりするような完璧な作戦は、声優のラジオに投稿されたリスナーの情報から知ったものだ。この同志は、以前からこの作戦で大好きな声優のラジオを学校で聴いていたようだった。

「なんて素晴らしい作戦を教えてくれたんだ」

こんなに感謝したのは、ポケモン青をバグ技でぶっ壊したのに許してくれたO君以来だった。

翌日、さっそく実行してみた。1時間目が終わった休み時間に、おもむろにバッグを机の上に置く。「ねみー」とか言いながら、寝るフリをしてバッグのイヤホンがある部分に耳を当てる。中にあるウォークマンの再生ボタンを手探りで押す。

なんとも言えない感情が鼓膜から脳へ、脳から全身へと駆け巡る。鳥肌なのか身震いなのか、自分の体がいまどんな状態なのかわからない。

しかし、興奮しているということだけはわかった。

声優のラジオを今、学校の教室で聴いている。あのキャピキャピワイワイを今、いつもの教室で聴いているのだ。ニヤニヤが止まらない、このままだと完全に怪しいやつだが下を向いてしまうと聴こえなくなる。僕はニヤニヤしたまま声優のラジオを聴いていた。

その日は休み時間になるたびに「ねみー」と言ってはバッグに耳をあててラジオを聴いていた。まるで寝てない自慢をしている痛いやつだったが、学校で声優のラジオを聴いているやつもなかなかだと思った。

休み時間にちょびちょび聴いていたので、ラジオドラマのときはすでに放課後だった。声優たちの学園モノを聴きつつ教室を眺めていると、いつもと違った風景に見えてくる。

声優が可愛い声で可愛いセリフを言った瞬間、ブスの女子が目に入った。その瞬間、体にビビッと衝撃が走った。頭のてっぺんからつま先までドグシャァッと何かに貫かれた気がした。

「もしかしてこれが恋ってやつか?」

恋愛にうとい自分でも、それくらいの衝撃があったのを覚えている。普段ブスだなと思っていた女子が、今はブサカワに見える。これが恋のパワーなのか。すごいぞ恋。すごいぞ声優のラジオ。

その日に限って、突如ブサカワになった女子と僕だけが教室に残っている。完全に運命だこれ。こうなるようになってたんだ。声優のラジオもこの日のために聴いていたんだ。

全てはこの瞬間のために、物事が進んでいたとさえ思った。僕はブサカワ女子に声をかけようと立ち上がった。耳から声優のラジオが離れ消えていくと同時にブサカワ女子にかかった魔法もパッと消えた。

立ち尽くす僕、怪訝な顔でこちらを見つめるブス。

あらためて声優のラジオはすごいなと思った。

その後、ブスとの関係はまったくなにも無い。むしろ反動で嫌いになったくらいだ。一度だけ掃除の時間に「ちゃんと掃除してよ」と言われてムカついた。

それから、声優のラジオは中学卒業とともに聴かなくなった。しかし、今でも日曜深夜になると文化放送にチューニングを合わせ、あの頃を思い出したくなる。セットでブスも思い出すから聴かないけど。

ちなみに、15年後の同窓会でブスに再会し、それがきっかけで結婚したなんていう展開は無い。